【2月1日 AFP】ロシア、ウクライナ両政府は1月31日、合わせて400人以上の捕虜を交換した。ロシア側は先週、国境近くでウクライナがロシア軍の輸送機を撃墜し、捕虜交換が予定されていたウクライナ兵65人が死亡したと非難。このため今後の捕虜交換の行方が不透明になっていた。

 ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は墜落した同機について、米国製の地対空迎撃ミサイルシステム「パトリオット(Patriot)」で撃墜されたと主張。「すでに科学捜査によって立証されている」と述べた。

 緊張激化にもかかわらず、両国は31日、ほぼ同時に捕虜交換を発表。ロシア国防省は、ロシア兵195人が解放されたと明らかにした。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は、兵士と民間人合わせて208人が帰国したと述べた。

 ウクライナ政府によると、侵攻開始以降の捕虜交換は今回が50回目。これまでに3000人以上が帰還したとしている。通常、1人に対し1人が交換されるため、ほぼ同数のロシア人が引き渡されたとみられる。

 ロシア側は今回の交渉について、アラブ首長国連邦(UAE)が仲介したと明かしている。(c)AFP/Daria ANDRIIEVSKA