【1月26日 東方新報】最近発掘された中国の唐朝時代の墳墓に飾られた壁画に、現代のVサインによく似た手振りが見られ、考古学者や来訪者の好奇心をそそっている。

 山西省(Shanxi)太原市(Taiyuan)の「晋陽古城考古博物館(Archaeological Museum Of Jinyang Ancient City)」は19日、唐の第2代皇帝、李世民(Li Shimin)の下で軍官を務めていた郭行(Guo Xing)という人物の、保存状態が良いレンガ造りの墓室を公開した。これは1300年以上前の墓で、2019年に偶然発見されてから初めて公開された。墓の主の郭行は、彼の妻と共にこの墓に埋葬された。

 この墓室は壁、天井、扉、さらに棺までも精巧な壁画で飾られている。興味深いのは、壁画の中の一部の人物が、人差し指と中指を上げ、残りの指は曲げた状態の、まるで現代のVサインのようなジェスチャーをしていることだ。

 しかし、このジェスチャーが何を意味しているのかはまだ明らかになっていない。太原市考古研究所の裴静容(Pei Jingrong)所長は、国営中国中央テレビ(CCTV)に対し、一部の人たちはそれを「祝福」と解釈しているが、学界で明確な解釈はまだ出ていないと説明している。

 初めて公開されたこの墓は、春秋時代にまでさかのぼる古い歴史を持つ都市・晋陽(Jinyang)の博物館に、特設テーマ博物館として、いっそうの文化的豊かさを添えることになった。(c)東方新報/AFPBB News