世界初の第4世代原子力発電 中国山東省で商業運転開始
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【1月4日 CGTN Japanese】「世界初の第4世代原子力発電所」とされる、中国東部の山東省に位置する栄成石島湾高温ガス冷却炉原子力発電所はこのほど、168時間にわたる連続テスト運転試験を完了し、正式な商業運転を始めました。
高温ガス冷却炉には、高温という特徴を持ちながらも、ガスを利用して炉心の冷却を実現させる原子炉技術が用いられています。
同発電所のチーフデザイナーである清華大学原子力新エネルギー技術研究院の張作義院長によると、高温ガス冷却炉は世界に認められた第4世代の原子力発電技術で、今後の原子力発電の発展が向かう先と言えます。この技術は安全性が高く、冷却機能をすべて失った場合でも措置を取ることなく安全な運転状態を確保できるし、炉心溶融(メルトダウン)を起こし放射性物質を放出することはないということです。
石島湾高温ガス冷却炉の建設は、中国華能グループ有限公司、清華大学、中核集団(中国核工業集団有限公司)の連携による完全な知的財産権を持つプロジェクトで、2012年12月に着工しました。送電は2021年12月から始まり、安定的な出力を保つことが確認された上で、今回の商業化に至りました。同プロジェクトのコア技術の国産化率は93.4%で、イノベーション型設備が600セット以上に達します。(c)CGTN Japanese/AFPBB News