【12月29日 AFP】ドイツ軍でウクライナ支援を統括する高官は、29日付の独紙に掲載されたインタビューで、ロシア軍はウクライナで人的・物的に甚大な損害を被っており、終戦後の弱体化は避けられないとの認識を示した。

 ボリス・ピストリウス(Boris Pistorius)国防相の顧問も務めるドイツ軍のクリスティアン・フロイディング(Christian Freuding)氏は南ドイツ新聞に対し、「西側情報機関のまとめによると、ロシア兵30万人が、死亡したか再動員が不可能なほどの重傷を負った」と述べた。

 今月流出した米国の機密情報によると、侵攻開始以降、ロシア兵31万5000人が死亡もしくは負傷したとされる。

 フロイディング氏は、「ロシアの人的・物的損失は甚大だ」と述べた。

 ロシア軍はまた、数千両の戦車と歩兵戦闘車を失ったとされる。

「この戦争が終わった時、ロシア軍は物的にも人的にも弱体化した状態に陥っているだろう」との見方を示した。

 一方で、ロシア軍は「受刑者の動員を含め」、新兵の確保には成功していると指摘した。

 ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は先日、今年は48万6000人が入隊し、来年には兵力の増強を加速させると表明した。

 フロイディング氏は、侵攻開始当初に西側諸国が想定していたよりも、ロシアはより強い「回復力」を見せていると認めた。(c)AFP