【12月15日 CNS】中国内陸部の甘粛省(Gansu)龍南市(Longnan)ではオリーブの実が成熟し、摘み取りと搾油の季節を迎えている。中国のオリーブは、1960年代にアルバニア政府から贈られた1万本以上の苗木がその始まりとされる。

 龍南市の武都区(Wudu)オリーブ産業開発事務所の趙海雲(Zhao Haiyun)所長は「武都区は、地中海沿岸のイタリア、スペイン、ギリシャの主要なオリーブ生産地と同じ緯度にあり、土壌もよく似ていて、オリーブの成長に非常に適している」と説明する。

 収穫されたオリーブの実は、かつて険しい山道を人力で運んでいたが、現在ではモノレール輸送機が敷設され、一度に200キロまで運ぶことができるようになっている。

 加工工場に運び込まれたオリーブの実は、自動で選別、洗浄、粉砕などが行われて、1時間もしないうちに「黄金の液体」となって流れてくる。

 龍南市祥宇オリーブ有限公司の専門家である李喬花(Li Qiaohua)氏は「搾ったばかりのエクストラバージンオリーブオイルは栄養豊富で、そのまま飲むことができ、ほんのり苦くて少しスパイシーです」と語る。ここのオリーブオイルは80以上の賞に輝いているという。

 台湾から訪れた陳方雨(Chen Fangyu)氏は「台湾では健康志向が高まっており、オリーブオイルはサラダにかけたり、友人や親類へのギフトやなどに購入されたりしている。甘粛省龍南でこれほど高品質のオリーブオイルが栽培できるとは思わなかった」と驚いていた。(c)CNS/JCM/AFPBB News