【12月16日 CGTN Japanese】中国農業科学院はこのほど、中国人科学者がトウモロコシの実が鉄元素を取り込む分子メカニズムを発見し、鉄成分が豊富なトウモロコシ品種の育成に対する理論面と技術面の後押しを提供したと発表しました。

 中国農業科学院作物科学研究所は河南農業大学と共同で、トウモロコシ273株の自家交配系の遺伝子型データと6つの特殊な素材の特定状況下における細胞内の遺伝子の状況を示すトランスクリプトームデータを結びつけました。その結果、トウモロコシの実による鉄元素の取り込みを左右する重要な遺伝子を特定し、トウモロコシの実の鉄元素の取り込みの分子メカニズムの解析に初めて成功しました。

 専門家はこの研究成果について、日常食の作物の鉄分含有量を高めれば、多くの人々の鉄分栄養状況を低費用で根本的に改善することに役立つとして、トウモロコシを主食とする発展途上国にとって特に大きな意義があると指摘しました。

 中国の研究者はすでに、今後、高生産量で鉄成分が豊富なトウモロコシの新品種を得られる実行可能なプランを提供するために、河南省などで品種改良試験を実施しています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News