【12月8日 AFP】欧州連合(EU)圏の国境警備を担う欧州沿岸国境警備機関(フロンテックス、Frontex)は7日、フィンランドとロシアの国境に約50人の警備隊を配置したと発表した。来年1月末まで常駐するとしている。

 フィンランドは、ロシアがアフリカや中東から到着する移民を意図的にフィンランド側へ送っていると非難している。

 ロシアと約1340キロの国境を接するフィンランドでは、ロシアからビザ(査証)を持たずに流入する移民が急増。8月以降では主にソマリア、イラク、イエメンからの移民1000人近くが見つかっている。

 フィンランド国境警備隊員は「2週間前の状況と比較しただけでも、国境付近には依然として第3国から来た移民の大規模な集団がいる。自ら、あるいは当局によって、ロシアの他の地域に移動した者もいる」と述べた。

 フィンランドは11月中旬、ロシア国境にある検問所8か所のうち4か所を閉鎖。さらに最北部の1か所に絞ったが、この最後の検問所も11月末で閉鎖した。

 フロンテックスの報道官はAFPに「移民を用いて圧力を掛けるのはロシアの常とう手段の一つで、今後も続くだろう」と述べた。(c)AFP