漂着のロヒンギャ難民に抗議、地元住民が警察と衝突 インドネシア
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【12月7日 AFP】インドネシア西部アチェ(Aceh)州サバン(Sabang)島で6日、先週漂着したミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)難民の移送を求め、地元住民約150人が抗議デモを行った。デモ参加者が警察と衝突する一幕もあった。
大半がイスラム教徒のロヒンギャは仏教徒が大半のミャンマーで迫害されており、毎年数千人が危険を顧みず船でイスラム教国のマレーシアやインドネシアを目指す。
先月になり、バングラデシュの難民キャンプから約1800キロ離れたアチェ州にたどり着く難民の数が急増。1000人以上が漂着した。ミャンマー国軍による迫害が始まった2017年以降で最大の流入が起きている。
今月2日にもサバンに女性や子どもを含む難民139人が上陸。地元住民は当局が移送しないのならば、難民を海に押し返すと警告した。
難民らは船着き場に移され、テントが設置された。
ソーシャルメディアに共有された動画からは、テントがある区域に向かおうとした現地住民150人を警察が阻止する様子が確認できる。住民らは警察官を押し、入り口を突破しようと試みていた。
サバン警察は「国民は要望を表現することができる。われわれは(テント周辺を)警備していたにすぎない。安全確保のために指示を出した」と述べた。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の担当者は、サバン当局はロヒンギャ難民を引き続き保護すると話した。(c)AFP