【12月5日 AFP】米ホワイトハウス(White House)は4日、議会に対し、ウクライナ支援予算は年末までに払底する見通しだとするとともに、議会が支援継続を承認しなければロシアが軍事侵攻で勝利を収める可能性があると警告した。

 行政管理予算局(OMB)のシャランダ・ヤング(Shalanda Young)局長が下院のマイク・ジョンソン(Mike Johnson)議長宛てに書簡を送った。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は10月、ウクライナに加え、イスラム組織ハマス(Hamas)掃討作戦を実行中のイスラエルに対する総額1060億ドル(約15兆6000億円)の支援予算を議会に要求。しかし、議会内での意見対立から審議は難航している。

 ヤング局長は書簡の中で、「武器・装備供与の流れを止めればウクライナの軍事作戦を阻害することになる。ウクライナ側がこれまでに収めた戦果をリスクにさらすのみならず、ロシア側が軍事的勝利を収める可能性を高めることになる」と述べた。

 ジェイク・サリバン(Jake Sullivan)大統領補佐官(国家安全保障問題担当)も記者団に対し、「自由を守るためのウクライナでの戦いへの支援を続けるのか、それとも歴史から学んだ教訓を無視して(ウラジーミル・)プーチン(ロシア大統領、Vladimir Putin)に勝利を譲るのか、議会は決断しなければならない」と語った。(c)AFP/Danny KEMP