【11月18日 AFP】スウェーデンの最高裁判所は17日、10歳の少女をレイプしたとされる男を無罪とした高裁判決を破棄し、審理を差し戻した。高裁は、少女が膣(ちつ)を意味して使った語の定義が断定できないとして被告に無罪判決を下していた。

 少女が使った「スニッパ(snippa)」という単語は、スウェーデン性教育協会(RFSU)が2000年代初頭、女性器は恥ずかしいものではないという概念を広めるため、よりニュートラルで普通に使える語として考案。男性器を表す既存の一般的な単語「スノップ(snopp)」の女性器版として幼稚園で教えられるようになり、使用率も急速に高まっている。

 南西部ハルムスタッド(Halmstad)の地裁は2021年6月、50代の男(氏名は非公表)に対し、少女の下着の中に手を入れて膣に指を入れたとしてレイプの罪で有罪判決を下した。

 辞書では「スニッパ」は女性の外性器と定義されているが、一般的な用法では、外性器だけでなく女性器全体を指す。レイプの成立には膣への挿入が必要となる。

 少女が男の指が自分の「スニッパ」の「中」に入っていたと証言したにもかかわらず、高裁は今年2月、合議体で審理した結果、「スニッパ」という語では男が膣に指を入れたとは断定できないと判断した。

 この判決をめぐり、法曹、保健当局だけでなく一般人も巻き込んだ議論が巻き起こった。全土でデモが何度か行われ、#jagvetvadensnippaar(私はスニッパとは何かを知っている)というハッシュタグもソーシャルメディアで拡散された。

 最高裁は、「高裁は検察が提示した犯罪の分類ではなく、検察による行為の説明に従う義務がある」と指摘。

「スニッパ事件では、被告が少女の性器に触れたことは立証されたと認定したわけなので、別の分類を検討するすべきだった」としている。(c)AFP