【11月17日 AFP】フランスの上院議員が、女性議員への性的暴行を企図して飲み物に薬物を混入させた疑いで警察に留置されている。検察や捜査筋が16日、AFPに明らかにした。

 検察によると、中道派のジョエル・ゲリオ(Joel Guerriau)上院議員(66)は「レイプまたは性的暴行を企図し、被害者の判断能力や体の自由を奪う可能性がある物質を秘密裏に投与した」疑いで留置されているという。

 検察は被害者を「告訴した女性」とのみ表現し氏名は公表していないが、複数の筋がAFPに対し、女性も「議員」だと話している。

 女性は14日夜、首都パリ市内にあるゲリオ議員の自宅で出された飲み物を飲み、違和感を覚えたとされる。

 検察によると、ゲリオ議員と女性は交際関係にはなかった。

 女性が検査を受けたところ、体内から合成麻薬MDMA、通称「エクスタシー」が検出されたため、刑事告訴した。

 検察の話では、議員には不逮捕特権があるものの、ゲリオ議員は特権剥奪の申請が不要になる現行犯捜査の一環で警察に留置されたという。

 事件を最初に報じた民放ラジオ・モンテカルロ(RMC)によると、警察がゲリオ議員の執務室と自宅を捜索。そこでエクスタシーが見つかったと、検察が認めている。

 元銀行員のゲリオ議員は、2011年から上院議員を務めている。(c)AFP