NZ鳥コンテスト、「プテケテケ」が優勝
このニュースをシェア
【11月15日 AFP】ニュージーランドで15日、恒例の鳥コンテストの結果が発表され、変わった習性と求愛ダンスで知られる「プテケテケ(カンムリカイツブリ)」が優勝した。英国人コメディアンから強い支持を受け、世界中から票が集まった。
マオリ語の「プテケテケ」の名で親しまれるこの鳥は、今年の「バード・オブ・ザ・センチュリー(Bird of the Century)」ではダークホースだった。
しかし、英国人コメディアンで米国の人気テレビ番組「ラスト・ウイーク・トゥナイト(Last Week Tonight)」の司会を務めるジョン・オリバー(John Oliver)氏がニュージーランド以外からも投票できることを知り、首を突っ込んできた。プテケテケを「嘔吐(おうと)する奇妙な鳥」と呼び、視聴者に投票を呼び掛けたのだった。
コンテストを主催する環境団体「フォレスト・アンド・バード(Forest and Bird)」のニコラ・トキさんによると、プテケテケは寄生虫を吐き出すために、自分の羽を食べて喉を刺激する習性がある。
また、奇妙で複雑な求愛行動をすることで知られているが、あまり成功していないようで、ニュージーランド国内での生息数は1000羽以下にまで減ってしまっている。
オリバー氏は、ムンバイ、東京、パリ、ロンドンにコンテストへの投票を強く呼び掛ける看板広告を出したと話している。
主催者によると、最終的に地球上のほぼ全ての国から、過去最多となる35万票以上が寄せられた。これまでの記録は5万6000票だった。
だが、オリバー氏が首を突っ込んできたことは多くのニュージランド人のひんしゅくを買った。対応を迫られた主催者は、不正が疑われる数万票を無効とした。一人でペンギンに4万票を入れたケースもあったという。
トキさんは「鳥たちが途方もない情熱を呼び起こすことは知っているが、その情熱を不正投票ではなく、建設的なことに注いでほしい」と述べた。
鳥コンテストをめぐっては過去にも、ロシアから大量の不審投票が行われたり、オーストラリア人が不正投票を試みたりするなどの事案があり、物議を醸していた。
昨年は他の鳥にもチャンスを与えるため過去2度優勝のカカポ(フクロウオウム)が候補から外され、非難の声が上がった。(c)AFP