【11月13日 Xinhua News】フランス・パリで開催中の国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)第42回総会は9日、中国上海市にユネスコ国際STEM(科学、技術、工学、数学)教育研究所を設立する決議を採択した。ユネスコが中国にカテゴリー1センターを設立するのは、今回が初めてとなる。

 9日の審議では、各国がユネスコ事務局の業務を評価し、上海に設立するセンターの決議草案に支持を表明した。その後、議長が決議採択を宣言した。各国の代表は、中国代表団に熱烈な祝意を表した。

 中国代表団の団長を務める中国教育部の懐進鵬(Huai Jinpeng)部長は、採択後のコメントとして、ユネスコの決議が加盟国の未来を見据える先見性と、連帯と協力の崇高な精神を示しているとし、新研究所の設立はユネスコの関連分野でのリーダーシップの向上、組織の目的・ミッションの実現、現在の複雑な課題への対応、世界教育の変革推進において、前向きな影響を与えると述べた。さらに、中国はコミットメントを真摯に遂行し、事務局と協力して決議を実行に移し、事務局が行う研究所のさまざまな準備業務をサポートし、研究所の早期完成、稼働を推進するとの意向を示した。

 国際STEM教育研究所はユネスコの構成要素の一つで、全世界で10番目のカテゴリー1センターで、欧米以外では初の設置となる。研究所の主な役割は、科学、技術、工学、数学の分野で、幼児から成人までの各段階において、包摂的、公平、適切、良質な国民教育を促し、STEM教育分野の情報交換、ネットワーク、資源、能力構築の中心として機能することにあり、ユネスコの戦略と加盟国のニーズに対応し、国連の持続可能な開発目標、および世界の平和と発展にも寄与する。(c)Xinhua News/AFPBB News