ticket N画面(c)news1
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【11月10日 KOREA WAVE】高額化が進むアーチストのチケットを巡り、議論が尽きない。韓国大手芸能事務所「SMエンターテインメント」の子会社「ドリームメーカーエンターテインメント」がチケットプラットフォームを立ち上げたところ、利用者から不満が続出している。チケットの不正取引防止を掲げていたものの、闇チケットの取引が横行するだけでなく、手数料負担も増えたため非難の声が出ている。

「ドリーム」社が作ったプラットフォームは「ticket N」だ。紙のチケットの代わりにアプリでチケットを受け取り、公演会場に入場できる。チケットを予約した人の情報と、実際に利用する人の情報が一致しないと会場に入ることができない仕組みで、闇チケットの売買防止が目的で作られた。

問題は、選択の余地なく徴収される手数料だ。「イエス24」のようなチケット購入サイトで手数料を払ってチケットを予約しても、そのチケットをさらにアプリに移す費用を支払う必要がある。当初手数料は5000ウォンだったが、利用者から不満が高まり3000ウォンに下げられた。

不正取引もなくならない。いわゆる「ID移し」が横行し、業者がもうかる構造が生まれた。例えば、イエス24でAが予約したチケットは、Bがチケットアプリで受け取ることはできない。利用者情報が同じでなければならないためだ。ただし、「ID移し」を利用すれば、BがAのチケットを譲り受けることができるのだ。特別な業者に1万~3万ウォン(約1100~3300円)の費用を払うと、Aが購入したチケット情報を取り消したうえで、直ちにBのIDで購入することができるのだ。

SMエンターテインメント所属のあるアーティストのファンは「不正チケット業者根絶のために開発したというが、別の不正チケット販売業者を絶対的な優位に立たせてしまった矛盾だらけのアプリだ。本質的な問題を解決できないまま、消費者に費用だけを転嫁したプラットフォームで、消えるべきだ」と批判している。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News