イスラエルで反政府デモ、数千人が参加 人質対応などめぐり
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【11月5日 AFP】イスラエルで4日、先月7日のイスラム組織ハマス(Hamas)による越境攻撃を予知できなかったことや人質への対応をめぐり、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相に抗議するデモが行われた。
イスラエル軍によると、ハマスの攻撃で1400人以上が死亡し、その大半が民間人だった。240人が人質となっている。
イスラエルは、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)に激しい報復攻撃を実施。こうした攻撃は、人質が拘束されているとみられる地域も対象となっている。
ガザ地区を実効支配するハマスの保健当局によると、攻撃でこれまでにパレスチナ人9500人近くが死亡している。
テルアビブでは4日夜、人質の親族や友人をはじめ数千人がデモを行い、「今すぐ彼らを連れ戻せ」と叫んだ。
家族5人が人質に取られたというハダス・カルデロンさんは、「政府には既成概念にとらわれずに考えてほしい」「地獄にいるようだ。毎朝目覚めると、子どもたちの命を守るための闘いの1日がまた始まる」と訴えた。
イスラエルに対しては、ガザでの戦闘を人道的に一時停止するよう求める国際的な圧力が高まっている。だが、人質の親族らは、人質解放が前提条件だと主張している。
26歳のデモ参加者は「人質全員の解放が先だ。それから状況に対処するあらゆる策を講じるべきだ」と指摘した。
一方、エルサレムでは首相公邸前で行われたネタニヤフ氏の退陣を求めるデモに数百人が参加した。
39歳の参加者はAFPに対し「ネタニヤフを排除するための投票が行われることを望んでいる。この活動が継続し、広がることを期待する」と語った。
ネタニヤフ氏は3件の汚職事件の裁判中で、ハマス攻撃前から政治的圧力に直面していた。(c)AFP