メドベージェフがパリの観客に怒り 口笛やまず一時プレー拒否も
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【11月2日 AFP】男子テニス、パリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2023)のシングルス2回戦で1日、試合中に観客から口笛を吹かれたダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev)がいら立ちをあらわにし、やじがやまなければプレーを続行しないと迫る場面があった。
グリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)と対戦した大会第3シードのメドベージェフは、第2セット5-2から5-5に追いつかれてラケットを投げ、直後の自身のサービスゲームで客席から口笛が起きた。
これに対してメドベージェフは「口笛を吹かれるのならプレーしない」と主審に大声で主張。主審からは「君がプレーをやめたら逆効果だ。もっと口笛を吹かれる」と声をかけられたが、プレーの続行を拒否した。
さらに「ばかげている。口笛を吹かれなければ、自分だってプレーするさ」と口にし、観客に対して「プレーはするからその代わり口を閉じろ。いいな」と言い放った。
主審からタイムバイオレーションを科され、結局プレーを再開したメドベージェフは、このセットをタイブレークの末にものにしたが、最終的には3時間近い長丁場の末に3-6、7-6(7-4)、6-7(2-7)で敗れた。
試合後の会見では「自分がラケットを投げたときに口笛を吹かれるのはいいと思う。(ラケットを投げることは)悪いリアクションだからだ。だが、自分がサーブを打つ時に口笛を吹いたり手をたたいたりするのは少しおかしい」と苦言を呈すと、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)のため無観客開催となった2020年大会で優勝したときのことを指し、「誰もいなかったときの方がはるかにいいプレーができた」とぼやいた。
メドベージェフは過去にもパリのファンとたびたび衝突した経緯があり、パリ・マスターズでは以前出場した際にも不満を漏らしていたほか、5月の全仏オープン(French Open 2023)では観客に向かって口に指を当てるジェスチャーをしたこともあった。(c)AFP