【10月31日 AFP】在日米国大使館は31日、在日米軍基地が日本産水産物を購入・提供すると発表した。東京電力(TEPCO)福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出を受けて、中国が輸入を禁止したことに「対抗する手助けになる」と説明している。

 8月に海洋放出が始まった処理水について、日本政府は有害ではないとしており、国際原子力機関(IAEA)もこの見解を支持。だが、中国とロシアは海洋放出を非難し、日本産水産物の輸入を停止している。

 米国のラーム・エマニュエル(Rahm Emanuel)駐日大使は声明で、「米軍基地での販売は、中国の独断的で不当な日本産水産物の全面禁輸に対抗する手助けとなる」と述べた。同声明によると、日本国内には米軍兵士とその家族約11万人が暮らしている。

 31日には、北海道産ホタテ約800~900キロが横田基地に初入荷された。米大使館は、今後さらなる水産物の調達を行っていくとしている。(c)AFP