【10月26日 CNS】中国や日本、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)10か国とオーストラリア、ニュージーランドの計15か国が参加する地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の発効後、中国でも通関業務が円滑化し、輸入フルーツに関連するビジネスに新たな変化をもたらしている。

 四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)などに8店舗を構えるフルーツショップブランド「鮮枝良品」は、にぎやかな繁華街で人気店になっている。

 鮮枝良品の仕入れ責任者である王志強(Wang Zhiqiang)氏は、「ここ数年、売れ行きは安定しており、大幅な値引きや値上げをしなくてもすんでいる」と語る。王氏によると、今年の輸入フルーツの売れ筋はチェリー、オレンジ、プルーンなどという。

 2021年12月に中国ラオス鉄道が開通し、コールドチェーン専用列車に積み込まれた南アジアや東南アジア諸国のトロピカルフルーツが中国市場に直接輸送されるようになっている。

「特別列車はラオスのビエンチャンから出発し、タイ、ラオスなどの国からドリアン、バナナ、竜眼などの熱帯果物の25台の車両をけん引して、雲南省のモハン鉄道港から中国に入り、成都国際鉄道港に到着し、四川省の主要な果物市場に配給される」。成都国際鉄路班列有限公司の李俊峰(Li Junfeng)副社長は、試行錯誤を経て、輸送時間は当初予想の約5日から72時間未満に短縮されたことを明らかにした。

 フルーツの空輸も急増している。昨年12月から今年2月までの3か月間で、成都双流空港から約2000トンの果物が輸入された。これは2019年通年の果物輸入総量の45倍以上だ。空港税関は6人の税関職員を配置し、書類の審査や貨物検査、検査検疫証明書の発行などを迅速に処理している。

 輸入から小売りまでの輸入果物産業チェーンは完成され、庶民の食卓は豊かになっている。彩り豊かなフルーツプレートは、庶民の生活水準の向上を象徴するものと言えそうだ。(c)CNS-経済日報/JCM/AFPBB News