ガザ軍事作戦完了後に「責任」返上を構想 イスラエル国防相
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【10月22日 AFP】イスラエルのヨアブ・ガラント(Yoav Gallant)国防相は20日、議会の外交防衛委員会で証言し、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)における軍事作戦が完全に終了した暁には、同地区の管理責任を全面的に返上する構想を明らかにした。
イスラエルは2005年、占領していたガザから完全撤退。代わりに翌06年には陸海空を封鎖し、07年にイスラム組織ハマス(Hamas)が他勢力との抗争を経てガザを実効支配するようになると、封鎖を強化した。
ただし、赤十字国際委員会(ICRC)によると、封鎖に伴いガザは依然「占領下」にあると位置付けられる。その結果、イスラエルには国際法に基づき240万人の住民を保護する義務がある。
この点についてガラント国防相は、イスラエルとしては「3段階」を経てそうした保護義務から手を引く考えを示した。
ガラント氏は具体的に、現在実施中の第1段階でガザへの攻撃を継続し、「テロリストの無力化およびハマスのインフラの破壊」を達成すると説明。
第2段階で抵抗を続ける残党の掃討を目指す。
第3段階に入ると、ガザにおけるイスラエルの責任を全面的に返上。軍事作戦はイスラエル国民を守るためのものにシフトするとしている。
外務省関係者は匿名を条件にAFPに対し、イスラエルとしてはガザに対する責任を隣国エジプトに移譲することを念頭に置いていると述べた。(c)AFP