【10月17日 CGTN Japanese】歌手の谷村新司さんの所属事務所が16日、谷村さんが8日に死去したと発表した後、中国の各メディアは直ちにこのニュースを報道し、故人を悼み、谷村さんと中国との深い友情を振り返っています。この話題はたちまち検索ランキングの上位に入り、注目を集めています。

 訃報が伝えられると、中国のSNS「微博(ウェイボー)」では、多くのファンから「永遠の『昴』」「最初に覚えた日本語の歌が『昴』でした」「上海万博の開幕式に登場した谷村さんを見た私の両親が、『昴』が中国でとても流行したことを話していたことが、まだ鮮烈な印象として私の記憶に残っています」「『サライ』は、私が落ち込んで迷っていた日々に、どれだけ私の心を慰めてくれただろうか。感謝しています」などのコメントが寄せられました。

 谷村新司さんは中国で人気の高い日本人歌手であり、『昴』『花』『浪漫鉄道』などの有名な作品は、中国語バージョンにアレンジされ、テレサ・テン、レスリー・チャン、ジャッキー・チュンなど中国のスターがカバーして中国で広く知られています。谷村さんの歌は50曲近くが中国語バージョンにアレンジされ、多くの中国人ファンを持っています。

 谷村さんは1981年に初めて中国の舞台に登場して以来、中国と密接なつながりを持ってきました。2003年には中国での新型肺炎(SARS)撲滅支援のためにコンサートを開き、その収益金の一部を中国側に贈りました。谷村さんは2004年に上海音楽学院音楽工程学科に招聘されて教授を務め、中日音楽文化研究センターの顧問を兼任して、中国人の音楽人材の育成にも専念しました。2010年の上海万博開催期間中、谷村さんは日本のPR親善大使を務め、開幕式で自身の出世作「昴」を歌い、会場のリスナーに深い感動を与えました。   谷村さんの音楽的才能と感動的な歌唱は中国の人々に広く親しまれ、尊重されています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News