バッハ会長、任期延長の可能性否定せず IOC委員からは待望の声
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【10月16日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は15日、自身の任期延長を可能にするルール変更を求める声が一部委員から上がる中、続投の可能性を否定しなかった。
2013年に初選出されたバッハ会長は、8年の任期を経て2021年に再選され、さらに4年会長を務めることになった。しかし2025年以降も同職にとどまるには五輪憲章の変更が必要になる。
それにもかかわらず、インドのムンバイ(Mumbai)で始まったIOC総会では、数か国の委員からバッハ会長の続投を求める声が上がった。
国際体操連盟(FIG)の渡辺守成(Morinari Watanabe)は、「あなたのことが大好きだ」とバッハ会長のリーダーシップを称賛した。一方で渡辺会長は、IOCは優れたガバナンスの面で各スポーツ団体の「手本でなければならない」とも繰り返し強調し、「汚職」と「ネガティブなイメージ」の危険性も指摘した。これは国際サッカー連盟(FIFA)で、ジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)前会長の5期目途中に「FIFAゲート」スキャンダルが起こり、ブラッター氏が辞任を強いられたことを指しているとみられる。
またIOCのジョン・コーツ(John Coates)副会長は、憲章の変更には総会の30日前に修正案を提出し、まずは理事会に諮る必要があるため、今総会でのルール変更はできないと述べた。
バッハ会長本人は、続投を可能にする修正を認める可能性を否定しなかったが、同時に自身が「五輪憲章に忠実」であると話している。
「温かい後押しの言葉にとても感謝する。そうした言葉は私だけでなく、われわれ全体に向けられたものでもあると思っている」と述べたバッハ会長は、「知っての通り、私は五輪憲章に忠実だ。現在の憲章を作成した中心人物の一人として、憲章にもっと忠実でありたい」と話した。(c)AFP/Julian Guyer