【10月12日 CNS】中国の重慶市(Chongqing)で9月15日から18日に開催された第21回中国国際モーターサイクル博覧会には、中国、イタリア、ドイツ、フランスなどから700社以上が出展し、ニューモデルのオートバイなどが1000台以上お披露目された。

 中国の二輪車の生産、販売、輸出は減少しており、販売台数も少なくなっている。今年1月から8月までの中国のオートバイ生産台数は1336万1000台、販売台数は1299万7000台で、それぞれ前年同期比8パーセント減、11.7パーセント減だった。

 現在の市場動向について、中国のコンサルティング会社は「中国国内のオートバイ業界は構造調整期にあり、従来型の需要が減少し、レジャーやレクリエーション向けの大排気量モデルの市場シェアが拡大傾向にある」と分析している。今年1~7月における大排気量オートバイの輸出台数は約11万台で、前年同期比44パーセント増加した。

 高付加価値の大排気量モデルの増加により、業界の収益効率は向上している。今年上半期、中国国内のオートバイ業界は前年同期比44パーセント増の58億元(約1183億円)の利益を上げ、年間利益は100億元(約2039億円)を超える見込みだ。

 一方、世界の電動バイク市場は2026年に693億元(約1兆4135億円)規模に達し、年間成長率も6.5パーセントに伸びる見通しだ。中国のオートバイ生産台数は2027年に2250万台となり、そのうち電動バイクのシェアは30パーセントまで成長するとされている。

 オートバイの技術革新も進みそうだ。業界はオートバイでも衝突防止などの新技術を模索している。将来的に、オートバイは衝突防止レーダーを前後に備えて、安全な距離で自動的にブレーキがかかり、衝突を回避できるようになりそうだ。一方、オートバイでは自動車のような速度では電動化移行は起きないと予測されている。

 2021年に中国全土で自動車が排出した汚染物質の総量に対して、オートバイは5.9パーセントに過ぎなかった。業界では、メタンや液体水素などの新エネルギーがオートバイの代替燃料の方向性になるとみられている。(c)CNS/JCM/AFPBB News