仏政府、トコジラミ「まん延」疑惑に反論 科学的根拠なし
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【10月5日 AFP】トコジラミ(ナンキンムシ)の「まん延」疑惑に対する不安の払しょくを目指すフランス政府は4日、公共交通機関でトコジラミが再増加している証拠はないと主張した。
フランスではここ数週間、列車やパリ地下鉄、映画館や学校などでトコジラミの目撃例が報告された。ラグビーW杯フランス大会(Rugby World Cup 2023)の真っただ中で、来年のパリ五輪に向けて世界中から大勢の観光客を迎える準備を進めているさなかとあって国民の間に動揺が広がっている。
トコジラミ大量発生のニュースは、各紙の1面を独占。米国の深夜のトーク番組では物笑いの種にされた。
だが当局は、トコジラミの大量発生を示す科学的根拠はなく、ソーシャルメディアに投稿された画像は必ずしもトコジラミの急増を示すものではないと主張した。
クレマン・ボーヌ(Clement Beaune)交通担当相は4日、主要交通事業者との緊急会合を開いた後の会見で、「トコジラミは再増加していない」「トコジラミ事例は増加しておらず、不安に思う必要はない」と述べた。
ボーヌ氏は「事態を深刻に受け止めており、目撃報告は逐一対応・検証する」として、パリの地下鉄や都市間鉄道での報告された事例のうち、事実だと確認されたものはなかったと主張した。
さらに「すべての交通事業者に、報告例と検証済み事例に関するデータを公開するよう要請した」「透明性を保つことが重要だ」と続けた。
ボーヌ氏によれば、パリ地下鉄を運営するパリ交通公団(RATP)には、目撃情報が約10例報告されたが、検証の結果、事実だと確認されたものはなかった。フランス国鉄(SNCF)にも目撃情報37件寄せられたが、事実確認が取れたものはなかったとされる。(c)AFP