【9月24日 CGTN Japanese】中国科学院理化技術研究所バイオ技術素材と界面科学実験室の研究者はこのほど、完全分散性で親水性と疎水性の二つの性質を持つ微小粒子を作ることで、廃水から有機染料を回収することを実現する新たな手法を開発しました。

 現状における染料廃水の一般的な処理方法は、生物分解法などで廃水に含まれた有機染料の大部分を除去するやり方です。しかし染料除去が不徹底で、発生した汚泥が二次汚染をもたらしやすいなどの問題があります。

 中国科学院理化技術研究所の王樹涛研究員が率いるチームはここ数年、乳液界面での重合を利用した表面に異なる構造を持つ微粒子を作り出す新しい手法により、高効率の分離という応用分野で一連の革新的な成果を獲得しました。より具体的には、まず表面に親水性の部分と疎水性の成分を交互に持つ微粒子を作ります。親水性の部分は荷電基と容易に結びつき、その荷電基は粒子間に静電気による反発作用をもたらします。そのことで、微粒子は溶媒中でよく分散します。この独特な高度分散性を利用して、同チームは有機染料を含む廃水から染料を分離・回収する方法を考案しました。水中で染料は微粒子に吸着され、さらにろ過によって取り出した微粒子を有機溶媒に入れることで、染料を分離させます。有機溶媒からは蒸留により染料を回収することができ、染料を分離した微粒子は再利用できます。

 イメージ図は、水中で染料を微粒子に吸着させ、ろ過分離した微粒子を有機溶媒中に分散させることで、染料を有機溶媒に溶かし、低温蒸留により染料を回収し、微粒子を再利用することを示しています。

「親水性・疎水性異質微小球」と名づけられたこの微粒子による有機染料の回収方法は将来を有望視されています。有機染料を回収するには有機溶媒を加えるだけでよく、有機溶媒は簡単な蒸留で染料から容易に除去されます。この微粒子のような素材は環境汚染物処理や資源の回収利用など複雑なサンプルの分離分析分野で広く応用できるとみられています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News