いじめ加害者を授業中に逮捕、異例の措置に物議 仏
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【9月21日 AFP】フランスで今週、トランスジェンダーの同級生をいじめたとされる少年(14)が授業中に逮捕された。いじめに対する取り締まりは同国で広い支持を得ているが、異例の措置に生徒や保護者からは怒りの声が上がっている。
少年は18日、パリ郊外アルフォールビル(Alfortville)にある学校で授業中に手錠をかけられ、教室から連行された。
政府のオリビエ・ベラン(Olivier Veran)報道官は20日、今回の逮捕は政府のいじめ対策に「従った」ものだと主張。いじめを行っている生徒たちに「非常に強いメッセージ」を送ることが目的だとし、「まん延するいじめを撲滅する手段であり、子どもたちを守る手段でもある」と語った。
警察筋はAFPに対し、少年の逮捕をめぐる決定は「緊急拘束を要する極めて深刻な脅威」があったとの判断に基づいたものだと述べた。
別の学校に通う被害者とされる少年は「のどを切り裂いてやる」「おまえみたいなやつは嫌いだ。死んでしまえ、自殺してしまえ」といった言葉を浴びせられたという。
生徒が逮捕された学校では、多くの保護者や生徒がショックを受け、「なぜ放課後に(逮捕)できなかったのか」と問う声が上がった。
ある母親(39)は「彼はまだ10代で未成年。いじめには反対だが、これは尋常ではない」と語った。
教室で逮捕を目撃した同級生(14)はAFPに「校長が(ドアを)ノックして、逮捕が行われると言った。警官が入って来て彼の腕を押さえ、手錠をかけた」と説明。「警察が教室に入ってくるなんてあり得ないと思った。私たちはショックを受けたし、ぎこちなく笑う子もいた」と述べた。(c)AFP