【9月20日 AFP】ウクライナのオレナ・ゼレンスカ(Olena Zelenska)大統領夫人は19日、米ニューヨークの国連(UN)本部で開かれた国連総会(UN General Assembly)の関連行事に出席し、ロシアに連れ去られて洗脳を受け、国民としてのアイデンティティーを奪われているウクライナの子どもたちが帰国できるよう、各国首脳に支援を要請した。

 ゼレンスカ氏は、これまでにウクライナの子どもたち計1万9000人以上が、強制連行されたり、ロシアの本国や占領地に送られたりしており、このうち帰国を果たしたのはわずか386人だと説明。

 さらに、連れ去られた子どもたちはロシアで、「両親も国もあなたたちを必要としていない、誰も帰りを待っていないと言われている。もうウクライナの子ではなく、ロシアの子なのだと教え込まれている」と訴えた。

 ロシアは子どもの連れ去りを否定し、戦闘地域から子どもを「保護している」と主張している。

 国際刑事裁判所(ICC)は、ウクライナの子どもの違法連行をめぐる戦争犯罪の疑いで、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領とマリア・リボワ・ベロワ(Maria Lvova-Belova)大統領全権代表(子どもの権利担当)に逮捕状を出している。(c)AFP/Maria DANILOVA