【9月16日 AFP】ロシアによる侵攻開始から1年7か月がたった。ウクライナ西部リビウ(Lviv)では10代の子どもが10人ほど集まって、ライフルの撃ち方や、自動小銃「カラシニコフ(Kalashnikov)」の分解・組み立て、ドローンの操縦法などを丸1日かけて学んでいる。

 ここは「ウクライナ防衛」について学ぶ、10代の子ども向けの軍事訓練センターだ。

 子どもたちは黒い訓練用のアサルトライフルを使って、壁に投影された森の中の標的に狙いをつける方法を習っていた。

 次のレッスンでは、ウクライナの記章が肩に付いた軍服姿の男性がカラシニコフの部品を一つずつ外し、分解の仕方を実演していた。

 前線で使われている手りゅう弾や地雷、ガスマスクなどの扱い方に慣れる時間も設けられている。エアライフルで数メートル先に設置された的を撃つレッスンもある。

 テーブルの上には狙撃用ライフル、携帯式ロケットランチャー、対戦車兵器も置かれていた。

 11年生のダニル・ポルチェンコさんは「こうした軍事センターが開設されてとてもうれしい。やることがたくさんある」と話した。

 同学年のイリーナ・ブロズニウクさんは「撃つとアドレナリンが出る」と認めつつ、実際に撃たなくていいように願っていると付け加えた。「でも、いざという時のために、全部知っておかなければ」

 ドローンの操縦方法は、コンピューター上のシミュレーターとゲーム機用のコントローラーを使って教えられる。

 同じく11年生のウラジスラウ・リュデュクさんは「こうしたスキルが必要になるときが来るかもしれない状況なので、この教室は非常に有益だ」と話した。

 一方、ロシアでは学校のカリキュラムに軍事訓練が再導入され、子どもたちはドローンの操縦や武器などの扱い方を学んでいる。(c)AFP