【9月25日 CNS】9月23日、杭州アジア競技大会が正式に開幕した。大規模な国際総合競技大会を初めて開催する中国・浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)だが、環境に配慮した大会運営の準備を進めてきた。

「グリーンなアジア競技大会」の開催は、杭州アジア競技大会の重要な目標だ。グリーンを同大会の「基調の色」にするために、ホストタウンである杭州市は都市と競技準備などの多様な面で多くの努力を払っている。例えば、グリーンエネルギー供給の探求において、グリーン電力取引を通じ、56の会場の競技用電力はすべてグリーン電力を使用しており、同大会の大きな特徴の一つとなっている。

 実際には、杭州アジア競技大会で使用されるグリーン電力は主に青海省(Qinghai)のツァイダム盆地(Chaidamu)、甘粛省(Gansu)の嘉峪関市(Jiayuguan)、黄土高原などの太陽光発電、また、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)のハミ市(Hami)、マラルベシ県(Maralbexi)などの風力発電から来ている。今年上半期までに、同大会のグリーン電力取引量は累計で6億2100万キロワット時に達しており、これは標準炭76320.9トンの節約に相当する。

 グリーン電力取引によるエネルギー供給の保証の他、各会場もグリーンエネルギーの創造に多大な努力をしている。例えば、杭州オリンピック・スポーツ・エキスポセンター(Hangzhou Olympic Sports Expo Center)の水泳館では、210個の導光管が設置され、天井の採光トップライトを通じて屋外の自然光を室内に拡散させている。これらの導光管の寿命は25年で、毎年約10万キロワット時の電力の節約が可能だ。また、セパタクロー会場の金華市(Jinhua)スポーツセンターの体育館では、「アジア競技大会ランプ」と呼ばれる「ブラックテクノロジー」のLEDランプが使用されている。

 これらのランプはまぶしさを効果的に緩和するだけでなく、さまざまな形状の要求にも対応でき、低炭素要求にも適合している。さらに会場の外では、10万トン以上の物流を処理する超大型物流センターにも太陽光発電設備が設置されている。1845枚の高効率単結晶シリコン太陽電池パネルは年間100万度以上を発電し、二酸化炭素排出量を1000トン以上削減し、グリーン低炭素の発展を支援している。

 今回の会場の選定と建設は、「廃棄物ゼロ」の理念に基づいて行われ、既存の会場と施設を十分に活用している。現在、54のアジア競技大会の会場のうち、新たに建設されたものは12か所だけで、残りは改築または臨時建設されたものだ。19の会場のうち17か所はアジア競技大会と共用で、2か所だけが専用の改築会場だという。

 杭州アジア競技大会組織委員会の関連責任者によれば、グリーン建設の推進のため、各会場の建設ではプレハブ建築と循環・再生可能な材料が広く採用されており、会場運営期間中の炭素排出削減を目指すという。(c)CNS/JCM/AFPBB News