【8月27日 CNS】2023年8月15日は中国で初の全国生態の日だ。近年、中国は「緑水青山就是金山銀山(澄んだ水と緑の山々は金山・銀山である)」という発展理念を掲げ、生態環境が大きく改善されている。中国を見渡すと、多くの都市には「公園都市」建設の目標があり、都市と生態系を融合・共存させ、都市を次第に「公園に隠す」方向に進んでいる。

 2005年8月15日、「緑水青山就是金山銀山」の発展理念は浙江省(Zhejiang)湖州市(Huzhou)で初めて提唱された。この18年間、理念を実行した湖州市安吉県(Anji)余村は環境汚染に苦しむ「汚染村」から、茶畑が広がり青山が連なる「緑の村」へと変わった。20年間で、浙江省の都市のPM2.5平均濃度は1立方メートルあたり61マイクログラムから1立方メートルあたり24マイクログラムに低下した。生活ごみの「増加なし」、生ごみの「埋め立てなし」も実現された。浙江省では314か所の省レベルの自然保護地が設定され、都市建設区域の緑化率は42%に達した。加えて、ヒガシシナアジサシ、トキなどの希少種・絶滅危惧種が再びこの地域で見られるようになった。

 近日、第31回FISUワールドユニバーシティゲームズ夏季大会(成都ユニバ、FISU World University Games)の閉会式が成都露天音楽公園で行われた。これは大規模な国際スポーツイベントの開会式・閉会式の会場を、初めて競技場から公園に変えた試みだ。閉会式に限らず、大会の過程を通して、選手たちが成都に対する印象を述べる際に最もよく使われる言葉は「クリーン」「エコ」「グリーン」だった。シェアサイクルに乗って選手村や市内の公園を走ることで、「公園都市」の魅力を感じることが選手たちの重要な体験となっていた。

 現在までに、四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)は各レベルの緑道を合計で6500キロ余り建設し、成都ユニバ競技場の東安湖体育公園などの公園を1500か所余り建設した。過去5年間で、成都市は約1600万平方メートルの公園面積、5712万平方メートルの緑地を拡大し、緑化率は44.61%に達した。

「伝統的な都市計画は通常道路に沿って展開されてきたが、私たちは河川や緑地に沿って計画を進め、80%以上の自然地形を保護し、河川、湖、緑地が都市の奥庭ではなく、住民の生活と調和した空間になるように変えた」と、四川省天府新区管理委員会の林強(Lin Qiang)副主任は語った。

 公園で散歩したり、キャンプしたり、緑地で自転車に乗ったり、スポーツをしたりすることが、ますます多くの中国人のお気に入りのレジャースタイルとなっており、「公園都市」の構築が中国の都市建設の努力目標となっている。新鮮な空気と美しい環境が中国の都市の新たな景色となるだろう。(c)CNS/JCM/AFPBB News