ウクライナ難民支援するロシア人、弾圧恐れ静かに活動
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■「話すのは避けたい」
アルティヨメンコさんは、「ロシアでは何千人もの人たちが」ウクライナ人を支援しているものの、「皆、安全上の理由から話すのは避けたいという気持ちを持っている」という。多くのボランティアが、ウクライナへの協力やロシア軍の「中傷」の疑いで逮捕されることを恐れている。
リュドミラという名前だけを明かしたボランティアの女性(43)は、そのような人々の多くが立場を表明できない「平和主義者」であり、自らの良心を納得させるために紛争の被害者を支援しているとの見方を示した。
「手をこまねいているわけにはいかない。私たちよりも困難な状況に置かれて苦しんでいる人々を助けなければならない」とリュドミラさん。
アルティヨメンコさんも、「これが私たちに残された唯一の方法」だと語った。
国際連合(UN)によると、2022年12月時点で、ロシアにはウクライナからの難民として登録されている人が約130万人いる。ロシア政府の推計では、その数は500万人に上る。ただ、この数字については複数のNGOが疑問を呈している。
これらの人々の一部は最終的にEU諸国への渡航を希望する一方、ロシアでの滞在を望む人もいる。ウクライナ政府は、ロシアがウクライナ人をロシアに強制送還し、ロシアのパスポートの取得を強要していると非難している。
国際刑事裁判所(ICC)は3月、ウクライナの子どもたちの「違法な強制連行」をめぐり、プーチン大統領とマリア・リボワ・ベロワ(Maria Lvova-Belova)大統領全権代表(子どもの権利担当)に逮捕状を出した。
ロシア政府は、これらのウクライナ人は自発的に到着したか、安全な場所に避難させられたとし、批判には当たらないと反論している。