【9月8日 AFP】競泳男子で3個の五輪金メダルを誇る中国の孫楊(Sun Yang、ソン・ヨウ)が7日、ドーピング違反による資格停止処分が来年6月に開けてパリ五輪に間に合う見通しとなっている中で、競技復帰の可能性を示唆した。

 1500メートル自由形の世界記録保持者で現在31歳の孫は、中国系SNSの微博(ウェイボー、Weibo)が運営するスポーツチャンネルのインタビューで、「個人的に、水泳をやめると話したり、引退の意向を表明したりしたことはない」と述べた。

 2020年2月にさかのぼって4年3か月の資格停止処分を科されたことにより、東京五輪に加えて地元・杭州(Hangzhou)で開催される第19回アジア競技大会(19th Asian GamesAsiad)に出場できなくなった孫だが、来年7月下旬に開幕するパリ五輪で華々しく国際舞台に復帰する道が開かれている。

「この数年間において、多くの困難や挫折を経験していなかったら、自分はこれほど変わったり急成長することはなかったかもしれない」

「一つの扉が閉ざされていても、もう一つの扉が開かれている可能性がある」

「全ての物事が順調に進むなんてあり得ない。挫折や困難が人を成長させ、強くするんだ」

 世界選手権(FINA World Championships)で11個の金メダルを誇る一方で、キャリアを通じて騒動を巻き起こしている孫は、2018年9月のドーピング検査における不正行為について一貫して無実を訴え、検査官が無資格もしくは権限を持っていなかったと主張していた。(c)AFP