【9月6日 Xinhua News】中国江蘇省塩城市の黄海湿地は2019年7月に「中国の黄海・渤海湾沿岸の渡り鳥保護区群(第1段階)」として世界自然遺産に登録され、沿岸湿地として国内初の世界遺産となった。

  泥質の潮間帯湿地が広がる同市は、世界に九つある渡り鳥の移動経路の一つ「東アジア・オーストラリア地域フライウェイ」の重要な中継地となっており、毎年数百万羽の渡り鳥が繁殖や越冬のために飛来する。世界最大のタンチョウの越冬地でもあり、ヘラシギやシフゾウなど絶滅危惧動物に貴重な自然生息地を提供し、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに掲載されている絶滅危惧種17種の生存を支える。

 湿地の体系的な保護に取り組み、自然湿地保護率は62%に上る。市内には国際的に重要な湿地(国家級湿地自然保護区)と国家湿地公園が2カ所ずつある。湿地で生息する野生動物の環境を守るため、専門家やボランティアらが鳥類の動態や野生動物の疾病、湿地の生態系のモニタリングなどを実施している。(c)Xinhua News/AFPBB News