【9月4日 AFP】米ネバダ州の砂漠で開催中の大規模フェスティバル「バーニングマン(Burning Man)」が豪雨に見舞われ、会場がぬかるみ参加者が立ち往生している。参加者は約7万人。1人が死亡したとされ、捜査が行われている。

 会場となったブラックロック砂漠(Black Rock Desert)一帯では1日から豪雨となり、主催者は参加者に対し、会場で待機して助け合うよう呼び掛けた。週末も散発的に雨が降り、3日には2時間降り続いた。ダンス会場や展示物などが損壊し、すべてのイベントが中止された。

 死者1人が出た事態について警察は捜査中だとしているが、詳細は不明。

 現地で撮られた動画には、ぬかるみに足を取られながら移動するコスプレ姿の参加者や、ごみ袋を長靴代わりにしている人々、車両が立ち往生している様子が捉えられている。

 オランダ人女性はAFPに対し、「これだけ大勢の人がいてトイレットペーパーや水、食糧が尽きたらどうなるのかと思ったら怖くなった」とし、「泣きながら、何としても会場から抜け出さなければならないと思った」と話した。近くにいた人の車に乗せてもらい、無事に舗装道路まで出たという。

 徒歩での移動を強いられた人もいた。参加者の一人はソーシャルメディアで、「足がすっぽりはまり、滑りやすいぬかるみの中を真夜中に10キロも歩き続けるのは悲惨だった。でも無事に脱出できた」と語っている。

 閉幕予定は4日だが、サーカスのパフォーマーの女性は「歩くこともできず、車も動かない」として、5日まで身動きが取れないかもしれないと聞いていると話した。

「バーニングマン」は1986年、カウンターカルチャーやスピリチュアルなイベントの一種として、カリフォルニア州サンフランシスコでスタート。1990年代以降はブラックロック砂漠で開催されている。チケットの価格は数百ドルで、高さ12メートルの像を燃やしてクライマックスを迎える。(c)AFP