【8月28日 CGTN Japanese】日本政府は24日、放射能汚染水の海洋放出を開始しました。東京電力は25日、放出後の海水測定の結果を発表し、今のところトリチウムの濃度に問題ないとしています。一方、一部の日本メディアは、中国の原子力発電所からの廃水中のトリチウム濃度は日本が放出する放射能汚染水のトリチウムの最高含有量を上回る記録を示していたと報じています。

 これについて、中国海洋法学会会長で国際海洋法裁判所(ITLOS)の高之国元判事によると、日本側は汚染水の実際のデータを公表していませんが、福島原発の汚染水は現時点で150万トンであり、放出期間は30年から50年に及ぶ可能性があると推定されます。日本では「トリチウムだけが問題」という誤った認識を発信し続けていますが、世界中の多くの科学者は、放射能汚染水には64種類以上もの放射性物質が含まれており、その7割以上が基準値を超え、多核種除去設備(ALPS)によってそれらを完全に除去するのは難しいとの共通認識を持っています。

 高氏は、「これらの放射性物質が海洋の生態系に入れば、最も危険なのはトリチウムではないかもしれない。人類や海洋生物への影響が最も大きいのは炭素14とヨウ素129である。炭素14の半減期は約5000年余りで、ヨウ素129の半減期はそれよりさらに長い。炭素14は海洋生物の体内に蓄積され、その蓄積量や濃度はトリチウムの50倍になる可能性がある」と述べました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News