【8⽉29⽇ Peopleʼs Daily】風車が1回転するだけで34.2キロワット時を発電――。世界初の16メガワット超大容量洋上風力発電ユニットが先ごろ、中国・福建省(Fujian)の沖合いで送電に成功した。中国ではすでに、非化石エネルギー発電設備容量の割合が5割を超えるという、歴史的転換が実現された。

 グリーン発展は資源消費や環境負荷を最小化して、最大の経済や社会の効果を得る発展であり、質が高く持続可能な発展だ。今年上半期に実現した中国経済の質の発展の一つの重要な現象は、グリーンモデル転換と経済成長の相乗作用が強まったことだ。中国全国で大気の質の指標は比較的良好な水準を維持した。国による地表水の質の検査では、優良と判定された面積の比率が前年同期より2.1ポイント上昇した。単位GDP当たりのエネルギー消費量は前年同期比で0.4%減少した。鉄鋼、アルミ、セメントなどの単位製造量当たりのエネルギー効率は世界先進水準に達し、5G基地局の1局当たりのエネルギー消費量は商用化初期に比べて20%以上減少した。

 経済と社会の発展のグリーン化、低炭素化を推進することは質の高い発展を実現する重要な一環だ。グリーンモデル転換は省エネやコスト削減、効率向上の有力な手段であるだけでなく、産業により広い発展の余地を与える。グリーン・循環・低炭素発展は、今の時代の科学技術革命と産業変革の方向性であり、最も前途有望な発展分野だ。中国はこの分野の潜在力を十分に掘り起こしつつある。中国での太陽光電池の製造量は上半期に前年同期比で54.5%増加し、風力発電ユニットでは同48.1%増加した。産業関連のグリーン素材では、太陽光産業用超白色ガラスの生産量は前年同期比89.1%増加し、多結晶シリコンは同86.4%増加した。自動車用リチウムイオン動力電池の生産量は同46.4%増、充電スタンドと関連製品は同53.1%増だった。グリーン発展が加速したことで、国民経済の回復や全体的な回復と好転に力強い支えを提供した。

 安徽省(Anhui)宿州市(Suzhou)には長年にわたり石炭を採掘した結果、土地が陥没して水が溜まっている場所があった。浮遊式太陽光発電の導入により、この使い道のなかった池で電力を得られるようになった。石炭採掘と石炭化学工業の街として知られる寧夏回族自治区(Ningxia Hui Autonomous Region)・霊武市(Lingwu)では、大気中の二酸化炭素を捕捉して利用した上で地中に封入するCCUSの取り組みが始まった。一つ一つの事例が証明しているように、グリーン低炭素発展は中国経済の持続的回復のためにエネルギーを注ぎ込んでいる。(c)Peopleʼs Daily /AFPBB News