【8月28日 AFP】大西洋と太平洋を結ぶパナマ運河(Panama Canal)で水不足のため航行制限が導入されているが、運河当局はこのほど、十分な降雨が望めない場合には制限を1年間継続する方針を固めた。

 船舶が高低差のある運河を通航するには、閘門(こうもん)に水を注入して水位を調整する必要があるが、降雨量が不足しているため十分な水を確保できていない。

 パナマ運河庁のイリヤ・エスピノ(Ilya Espino)副長官は24日、AFPに対し、向こう3か月間に十分な雨が降らなければ、通航制限を「1年継続することを検討している」と述べた。利用者はその間に対応策を検討できるだろうとしている。

 パナマ運河の通航には、1隻当たり2億リットルの水が必要とされる。しかし、エルニーニョ(El Nino)現象の影響もあり、パナマは現在、深刻な干ばつに見舞われており、当局は通航制限を導入。そのため滞船が発生しており、1日当たり通航数は昨年は平均40隻だったが、現在は32隻にまで減少している。

 映像は22、25日撮影。(c)AFP/Juan José Rodríguez