【8月28日 AFP】スペインサッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス(Luis Rubiales)会長が、女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会(FIFA Women's World Cup 2023)で優勝した代表のヘニフェル・エルモソ(Jennifer Hermoso)の唇にキスをした問題で、元スペイン男子代表のアンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)らも、ルビアレス会長に対する批判の輪に加わった。

 自身も2010年のW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)で優勝を経験しているイニエスタはX(旧ツイッター<Twitter>)に「今週起こったことを受け、人として、3人の娘の父親として、夫として、サッカー選手として悲しんでいる」と投稿。

「今回目にしたような行動は許されるものではない。素晴らしい経験をした大会のことや、自分たちが見せた見事なサッカーについて話せない、代表選手たちの気持ちは計り知れない。多くの選手が何年もかけて築いてきた美しいストーリーが汚されているのは残念だ」とつづり、「代わりに私たちは、地位にしがみつき、自らの行いが容認できないものであることを認めず、世界における私たちの国やサッカーのイメージを傷つけている会長に耐えなくてはならずにいる」と続けた。

 スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)のジョアン・ラポルタ(Joan Laporta)会長も、クラブが公開した動画の中で、エルモソを全面的に支持し、「ルビアレス氏は連盟を離れるべきだと確信しているし、この状況では他に選択肢はないと考える」と述べた。

 ルビアレス会長をめぐっては、本人が辞任を拒否したことを受け、エルモソを含めた代表選手81人が試合のボイコットを表明。国際サッカー連盟(FIFA)は26日、会長に90日間の暫定的な資格停止処分を科した。

 スペイン政府も、国内のスポーツ裁判所(TAD)に訴えを起こし、受理された場合はすぐさま会長の職務資格を停止する意向を示している。政府の訴えに対するTADの見方次第では、FIFAの90日よりも長い処分が下る可能性もある。(c)AFP