【8月27日 AFP】スペインサッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス(Luis Rubiales)会長が、女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会(FIFA Women's World Cup 2023)で優勝した代表のヘニフェル・エルモソ(Jennifer Hermoso)の唇にキスをした問題で、国際サッカー連盟(FIFA)は26日、同会長に暫定的な資格停止処分を科した。

 停止期間は90日で、FIFAはその間にルビアレス会長に対する懲戒手続きを取ることになる。FIFAは「ルイス・ルビアレス氏の国内外におけるすべてのサッカー関連活動を暫定的に停止することを本日決断した」と発表し、会長と連盟がエルモソ本人や、エルモソと親しい人たちに接触することを禁じた。

 ルビアレス会長の行為は大きな批判を呼び、会長をはじめとする連盟側と選手との溝は深まっている。選手はW杯優勝の栄光を汚す出来事だと話し、エルモソを含めた81人が代表招集をボイコット。一方、連盟側でも会長に対する反発が起こり、W杯代表スタッフの大半を含む11人がこの日、辞職を申し出た。

 ルビアレス会長の盟友とされるホルヘ・ビルダ(Jorge Vilda)監督も、国内EFE通信に向けてコメントを発表し、「女子代表の勝利が、われわれのリーダー、ルイス・ルビアレスの不適切な振る舞いで損なわれたのは非常に残念で、そのことは彼自身も自覚している」と批判の声を上げた。

 ルビアレス会長自身は辞任を拒否している。連盟はFIFAによる処分を受け、「真実が勝利し、完全なる無実を証明する」ため、自らを擁護していくとするルビアレス会長の立場を伝えた。資格停止期間中は、ペドロ・ロチャ(Pedro Rocha)氏が暫定で会長を務めることも発表された。(c)AFP/Rik Sharma