【8月26日 AFP】女子テニスの伝説的選手、マルチナ・ナブラチロワ(Martina Navratilova)氏とクリス・エバート(Chris Evert)氏は、シーズン最終戦のWTAファイナルズ(WTA Finals)がサウジアラビアで開催される可能性について、反対の姿勢を示した。

 サウジアラビアは近年、スポーツイベントに巨額の資金をつぎ込んでおり、一部では人権問題を覆い隠す「スポーツウオッシング」だと批判されている。

 女子テニス協会(WTA)のスティーブ・サイモン(Steve Simon)最高経営責任者(CEO)は6月、「難しく、挑戦的」な議題であるとしつつ、WTAファイナルズの開催地としてサウジアラビアを「検討している」と述べていた。

 年間上位8人で競われるシーズン最終戦をめぐってはここ最近、開催地の候補としてサウジアラビアが先頭を走っていると報じられている。

 ナブラチロワ氏は米国人テニス記者のジョン・ワーサイム(Jon Wertheim)氏の取材に対し、「もし自分がまだ現役だったら、大会のために(サウジアラビアには)行くつもりはないと、100パーセント言うことができる」と述べた。

 一方、全米オープン(US Open Tennis Championships 2023)を控え、米スポーツ専門チャンネルESPNのイベントに出席したエバート氏は、WTAファイナルズがサウジアラビア開催となることについて支持するつもりはないとの考えを示し、「WTAファイナルでプレーするためにサウジアラビアに行きたくない」と述べた。

「自分がプレーするわけではないけれど、自分としてはWTAにサウジアラビアへ行ってほしくない」

 これに先立ち男子プロテニス協会(ATP)は24日、ネクストジェネレーション・ATPファイナルズ(Next Gen ATP Finals)について、2027年までサウジアラビアのジッダ(Jeddah)で開催すると発表している。(c)AFP