【8月26日 CGTN Japanese】中国南西部に位置する広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)桂林市(Guilin)の男性が18日の午後、郊外でドローンを飛ばして風景撮影をしていた際、ドローンの映像から、すぐ近くの山で、洪水が発生し、山の下に向かって急速に押し寄せているのに気づきました。

 押し寄せる水の水位が最も高いところから約1キロ離れた下流では、若い母親が2人の子どもを連れて水に入り、遊び戯れていました。その時には、川はまだ水が澄みきって穏やかだったため、母子3人は危険が迫っていることに全く気づいていませんでした。洪水が迫っているのを見た男性は、すぐにドローンが示している方向に向けて、母子3人が泳いでいる場所に全速力で走りながら、大声で「走れ、洪水が来るぞ」と叫びました。男性の叫び声を聞いても、最初母子3人は男性がなぜ大声で叫んでいるのかといぶかっていました。男性は手にしていたドローンのリモコンを投げ捨てると素早く水に飛び込み、まず2人の子どもを引き上げました。ようやく危険が迫っていることに気づいた母親もすぐに子どもたちと岸に上がりました。

 そのわずか1分後、高さを増した水が、3人が水遊びをしていた場所を覆い尽くしました。母親は男性に「洪水が来てから2人の子どもを連れて逃げたのでは、とても逃げ切れなかった」と言いながら、男性に「家族の恩人」だと感謝を伝えました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News