【8月18日 AFP】ワールドアスレティックス(World Athletics、世界陸連)のセバスチャン・コー(Sebastian Coe)会長は17日、ロシアとベラルーシの陸上選手について、来年のパリ五輪までに競技への復帰が認められる「可能性は低い」との考えを示した。

 2022年2月にロシアがウクライナへ侵攻して以降、ロシアとベラルーシの陸上選手は、中立の立場で出場する選択肢を含めて「当面の間」は大会への参加を禁止されている。

 この日、ワールドアスレティックスのトップに再選されたコー会長は、「私は水晶玉を持っておらず、皆さんと同じように世界の出来事を追っている」と報道陣に前置きした上で、「われわれの立場は非常に明確であり、当評議会がその立場を明確に示してきた。先に評議会を代弁するつもりはないが、これまでの立場に何か変更があれば、私は非常に驚くだろう」と述べた。

 ウクライナで戦争が続いている中、ロシアとベラルーシの選手の出場を容認するかどうかについて、各国際競技連盟の立場はそれぞれかなり違ったものになっている。

 国際オリンピック委員会(IOC)は、来年のパリ五輪に向けた両国選手の参加可否をまだ決定していないとしながらも、国際大会へ復帰させることを勧告している。

 各国際競技連盟はこの勧告をさまざまな対応で受け止めており、中でもコー会長が率いるワールドアスレティックスは、紛争が続いている限りロシアとベラルーシの復帰については断固反対の姿勢を取っている。(c)AFP