【8月9日 AFP】ロシアは8日、ウクライナ東部ドネツク(Donetsk)州ポクロウシク(Pokrovsk)にある同国軍の前進指揮所をミサイルで攻撃したと発表した。一方、ウクライナ側は攻撃を受けたのは民間施設で、少なくとも7人が死亡したと主張している。

 ポクロフスクは、ロシア側がウクライナの攻撃を撃退・進軍していると主張する東部の前線から約50キロの距離にある。侵攻開始前までは約6万人が暮らしていた。

 ドネツク州の軍政トップ、パブロ・キリレンコ(Pavlo Kyrylenko)氏によれば、7日夜にロシア軍のミサイル2発が40分間隔で撃ち込まれ、住宅、ホテル、カフェ、小売店、庁舎が損壊した。

 現場のAFP特派員は、救助隊が5階建てビルのがれきの中から生存者を救出し、救急車に乗せるのを確認した。

 救急当局は8日午後、救助活動を終了し、この攻撃で7人が死亡、子ども2人を含む82人が負傷したと発表した。

 一方、ロシア国防省はミサイル攻撃の標的について、「ドネツク人民共和国のクラスノアルメイスク(Krasnoarmeysk、ポクロウシクのロシア語名)集落付近」にあるウクライナ軍の前進指揮所だったと主張した。

 同指揮所を管轄するウクライナ軍「東部」作戦司令部のセルヒー・チェレバティー(Sergiy Cherevaty)報道官はAFPに対し、ロシア側の発表は「全くのうそ」であり、「(ロシア側が)同指揮所を破壊したと主張するのは、これで3回目か4回目だ」と語った。(c)AFP/Anna MALPAS