【8月9日 Xinhua News】中国発電大手、中国長江三峡集団がチベット自治区(Tibet Autonomous Region)の標高5千メートル以上の地域に建設した措美哲古風力発電所は3日、第1陣となる風力発電機5基(1基当たりの出力3・6メガワット)が系統連系を果たした。

 同発電所はヒマラヤ山脈北麓の山南市措美県哲古鎮に設けられ、発電機は標高5千~5200メートルの場所に設置されている。同自治区初の超高標高風力発電開発技術研究・科学技術実証プロジェクトであり、主要送電網に系統連系した初の風力発電プロジェクトでもある。

 フル稼働後の総出力は72・6メガワット、年間送電量は2億キロワット時を超える見通し。石炭6万トン以上(標準炭換算)を節約し、二酸化炭素(CO2)の排出を17万3千トン近く、二酸化硫黄の排出を20トン以上削減できる計算となる。

 同発電所の責任者を務める王亮(Wang Liang)氏によると、同プロジェクトの出力3・6メガワットの発電機は羽根車の直径が160メートルに達し、ローターハブの中心は地上から90メートル離れ、高標高適応性、耐紫外線性、耐雷性、耐低温性、耐氷性などの技術的特徴を持ち、厳しい自然環境下でも長期にわたる安定的な稼働ができるという。

 長江三峡集団の雷鳴山(Lei Mingshan)董事長は同発電所の建設成功について、科学技術イノベーション、風力発電機の設計製造、プロジェクトの建設管理などで新たな進展を遂げ、現地の農村振興、経済・社会の質の高い発展の促進のための新たな試みとなり、国内の超高標高風力発電の開発建設、地域経済・社会の発展にも非常に重要な意義を持つとの見解を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News