【8月5日 AFP】スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(20)は4日、エディンバラ国際ブックフェスティバル(Edinburgh International Book Festival)への参加を辞退した。スポンサーの化石燃料産業への「多額の」投資を理由に挙げ、「グリーンウォッシング(環境に配慮しているように装うこと)」だと非難した。

 トゥンベリさんは同フェスのウェブサイトで公開した声明で、「環境活動家として、化石燃料産業に多額の投資をしている(英投資会社)ベイリー・ギフォード(Baillie Gifford)の後援イベントに参加することはできない」と述べた。

 さらに「化石燃料産業は、文化イベントの後援などのグリーンウォッシングの取り組みによって、社会に受け入れられ、事業を継続することができている」「私はこうした後援を受け入れるイベントに関わることはできないし、関わりたくもない」と主張した。

 トゥンベリさんは、8月13日に3000席の劇場で開催される「It's Not Too Late To Change The World(世界を変えるのはまだ間に合う)」と題されたイベントに出席する予定だった。同イベントのチケットは24時間以内に完売した。

 フェスティバル責任者のニック・バーリー(Nick Barley)氏とベイリー・ギフォードは、いずれも両者の結び付きを正当化した。

 バーリー氏は「慈善団体として、ベイリー・ギフォードのような団体の長期的な支援がなければ、われわれはこうしたプラットフォームを提供できる立場にはない」と説明した上で、トゥンベリさんの決断を尊重すると述べた。

 同フェスを19年間後援してきたベイリー・ギフォードは、「化石燃料に多大な投資」を行っていることを否定。「化石燃料の関連事業会社へのわが社の投資額は、顧客の運用資金の2%にすぎない」と主張した。(c)AFP