【6月22日 AFP】スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(20)は21日、フランス政府が解散を命じた環境NGO「大地の蜂起(SLT)」に対する支持を表明した。

 仏政府は同日、一連の抗議行動で暴力を奨励してきたとしてSLTを非合法化。ジェラルド・ダルマナン(Gerald Darmanin)内相は「(SLTは)環境保護の名の下に、暴力による破壊行為や器物損壊を奨励している」と述べた。

 SLTは解散命令を非難。仏全土の数十都市で直ちに抗議行動を開始するよう呼び掛けた。

 グリーンファイナンス(環境問題の解決に向けた取り組みに特化した金融)に関する会合に合わせてパリに滞在していたトゥンベリさんは即座に、SLTへの支持を表明。SLTのメンバーや支持者と共に記者会見を開き、「抗議する権利、生命をどう守るかの問題だ」「今起きている事態に反対し、抗議する権利のためにもっと多くの人が立ち上がることを願う」と述べた。

 SLTは、「絶滅への反逆(Extinction Rebellion)」などと並び、より過激な環境保護運動の一角を成しており、気候変動や地球温暖化対策の不備に抗議するには直接行動が必要と主張している。

 仏政府は、3月に南西部サントソリーヌ(Sainte-Soline)で行われた貯水池建設反対デモをきっかけにSLTの解散命令に至った。デモでは、約5000人の参加者と3000人以上の警官隊の間で激しい衝突が発生。約30人の警官が負傷し、参加者2人が昏睡(こんすい)状態となっている。(c)AFP