【8月3日 AFP】英ロンドンで路上生活者が増加しており、政府に抜本的対策を求める声が上がっている。

 英国では、過去数十年で最悪のインフレにより、住宅ローン金利や家賃が高騰している。

 ロンドン議会が今週発表した統計によると、今年4~6月の市内の路上生活者は、前年同期比9%増の3272人に上った。うち49%は路上生活は初めてだった。

 英政府は2024年までに、イングランドの路上生活者をゼロとする目標を掲げている。

 だが、ホームレス支援団体をまとめる「ホームレス・リンク(Homeless Link)」の代表リック・ヘンダーソン(Rick Henderson)氏は、この目標は「いまや完全に達成不可能」だとAFPに話した。

 ヘンダーソン氏は「手頃な価格の住宅不足の深刻化、家賃の高騰、ホームレス支援団体の経営状態の悪化」が根源にあると指摘。「政府は、住宅手当を増やして家賃を少なくとも3分の1減らすとともに、賃借人の権利を強化するための法改正を行うなど防止策を優先するべきだ」と主張した。(c)AFP