【8月2日 AFP】男子ゴルフのタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)が1日、米国ツアー(US PGA Tour)の方針委員会に加わることが決まった。

 米ツアーをめぐっては、サウジアラビアが後援するLIVゴルフリーグ(LIV Golf League)との事業統合を秘密裏に進めたことが選手の怒りを買っており、ウッズの委員会入りはそうした批判を収めることが狙いとなる。

 メジャー通算15勝を挙げ、LIVとの争いでは常に米ツアーを支持してきたウッズは、これでサウジアラビアの政府系基金「パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)」との交渉内容の承認に直接意見できるようになる。

 ツアーからの発表文で、ウッズは「PGAツアーの選手を代表できるのは光栄だ」と話し、「今はツアーのためにも重要な時期で、選手はツアー運営の変化がファン、スポンサー、選手を含めたすべての関係者にとって最善のものとなるよう、全力を尽くしていく」と続けた。

 LIVとの交渉を行い、6月の衝撃的な事業統合の発表以降、多くの選手から批判を集めているジェイ・モナハン(Jay Monahan)コミッショナーは、今後ルール変更を行う際は、ウッズやロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)を含めた選手兼理事6人の関与と承認が必要になると明かした。

 ウッズの加入で選手代表は11人から成る委員会の半数を占めることとなり、LIVとの最終合意に関しても大きな発言権を持つ。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)の報道によると、マキロイやジョン・ラーム(Jon Rahm、スペイン)、スコッティ・シェフラー(Scottie Scheffler、米国)らツアー会員41人が7月31日、モナハン氏に書簡を送り、ウッズを方針委員会に入れ、ツアーのガバナンス構造をすぐに見なおすよう要請したという。

 選手の一人であるチャーリー・ホフマン(Charley Hoffman、米国)は、ウッズ自身も意思決定に関わることを強く求めており、モナハン氏としては認めるしかなかったと話している。

「タイガーは間違いなく誰よりもゴルフに貢献してきた選手。彼が会議に参加するようになったのは非常に強力なことで、彼の声にはみんなが耳を傾けると思う」 (c)AFP