チュニジア、不法移民をリビア国境の砂漠に置き去りか
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■「強制的に連れて来られた」
スファクスは、イタリアのランペドゥーザ(Lampedusa)島からわずか130キロの距離にある。チュニジアは、欧州でのより良い生活を夢見て危険な航海に挑む不法移民と亡命希望者の主な出発地となっている。
ムバラク・アダム・モハマドさん(24)は内戦の続くスーダンを離れ、リビアを経由して、チュニジアに入った。「スファクスで逮捕され、強制的にここに連れて来られた」とし、「国際組織」などに救済を訴えた。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は、7月だけで最大1200人の移民が、チュニジアの憲兵隊によってリビアやアルジェリアとの国境地帯の砂漠へと「強制的に退去・移送された」としている。
チュニジアの赤新月社は7月中旬、同月3日以降にラスジェディルに連れていかれた少なくとも移民630人を支援したと述べた。
リビアの国境警備隊は同時期に、水も食料も持たずにチュニジア当局によって砂漠に置き去りにされた移民数十人を救助したと報告している。
AFPも、ラスジェディルの南に位置する、人里離れたリビア・アルアッサー(Al-Assah)近郊で、明らかに疲弊し、脱水状態にある移民が、気温40度の中、木陰で砂の上に座ったり、寝そべったりして暑さをしのぐ移民の姿を目撃した。(c)AFP