【7月30日 AFP】インドネシア・バリ(Bali)の3人の入国審査官が、臓器密売組織に協力し、腎臓を摘出させる目的で多数の市民をカンボジアに出国させたとして逮捕された。警察が29日、発表した。

 当局は先週、これまでに臓器摘出の犠牲者122人を海外に渡航させたとして密売組織を捜索。その一環で警官1人、入国審査官「AH」を含む12人を逮捕した。

 AHは、密売組織に勧誘された犠牲者にカンボジアで腎臓摘出手術を受けさせるため出国審査を簡略化させた見返りに、賄賂を受け取ったとされる。今回逮捕された審査官3人は、AHの協力者とみられている。

 ジャカルタ警察の幹部はAFPに、「(逮捕された3人は)きょう(29日)午後、ジャカルタに移送され、勾留される」と説明。今年3~6月に少なくとも18人の犠牲者がバリからカンボジアに送られたとしている。当局は実際の犠牲者はこれを上回るとみており、連れ戻すことを目指している。(c)AFP