(Photo by Ozan KOSE(c)AFP/news1
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【07月30日 KOREA WAVE】フランスのブランド品メーカー「ルイ・ヴィトン」の対応が韓国で疑問視されている。異臭のする商品を交換するよう消費者が求めると、購入時よりも価格が上昇している場合にその差額を上乗せするよう要求しているためだ。

韓国の30代女性は最近、かばんから「銀杏を踏んだ時に出るような異臭」がするのに気づいた。原因はかばんの中にあった財布。2020年8月に購入したルイ・ヴィトン・サラウォレットだった。

この商品について情報を集めると、「不良品」と認定されていたことがわかった。2018~19年に製造のルイ・ヴィトンのかばんと財布の一部から異臭がすることが確認された。カウハイドレザー(成長した雌牛の皮)で製作されたカバン「アルマBB」「ポシェットメティス」「サラ・ウォレット」などだ。

女性は韓国のルイ・ヴィトン売り場で交換が可能だと知り、連絡を取ったところ、回答は驚くべきものだった。「3年間で財布の価格が上がった。交換する際、引き上げられた分の差額を支払ってほしい」

別の女性は2018年、ポシェットメティスのかばんを購入した。異臭がするため、交換を要請すると、ルイ・ヴィトン側は「購入時の最高価格で交換金額が決まる」と伝えた。購入時の最高価格は約260万ウォンだったが、同じ製品は今年6月時点で約330万ウォンになっており、交換の際には70万ウォン程度の差額を支払うよう求められた。

韓国は昨年、世界最大のブランド消費国に浮上した。モルガンスタンレーの分析報告書によると、昨年、韓国人のブランド品購入額は168億ドル。1人当たりのブランド品購入額は325ドルで、米国(280ドル)、中国(55ドル)を上回り、世界1位だった。

だがブランド側のサービスに対する韓国消費者の不満は募っている。今回の件についても、仁荷(インハ)大学消費者学科のイ・ウンヒ教授は「消費者被害補償の基準によると、交換は同じ物に替えることとしており、差額を要求するのは補償基準に合わない」と批判している。

異臭問題に対して、韓国ルイ・ヴィトンは「臭いの原因や交換基準について、本社の返事を待つ必要がある」と即答を避けた。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News